夏の旅行消費ブームが急増、文化観光市場は革新とアップグレード

国鉄の夏季輸送が正式に開始されたことで、2025年の夏の旅行消費市場は全面的な活性化を迎えると予想されます。

中国国鉄集団有限公司のデータによると、7月1日から8月31日までの国鉄の旅客数は9億5,300万人（前年比5.8%増）、1日平均1,537万人に達する見込みです。地方鉄道局は、臨時列車の増発や電車の連結変更などにより、北京や上海などの人気都市への列車を増便したほか、「天空の鏡」観光列車や研修列車といった特別商品を発売し、多様化する旅行ニーズに対応しています。

新たな消費トレンド：卒業旅行、親子旅行、海外旅行が三本柱

卒業旅行は夏に急増。大学入試後は、卒業旅行市場が牽引役となりました。クナートラベルのデータによると、6月の22～25歳の旅行者のホテル予約は前年同月比22%増加し、複数人での旅行予約が70%以上を占めました。北京、南京、西安などの歴史・文化都市は高校卒業生の第一希望地となっており、故宮博物院や秦の始皇帝陵博物院といった文化施設や博物館も引き続き人気です。

また、ビザ免除政策の影響で、大学生の海外旅行予約は前年同月比60%以上増加し、タイ、日本、マレーシアなどが人気を集めました。

夏の旅行市場は親子連れが主流です。同城旅行報は、7月中旬から親子連れ旅行が増加し、民間航空の国内線における親子連れの乗客の割合が34.7%に達すると指摘しました。 Utourのデータによると、親子連れの家族旅行の割合は60%を超えると予想され、スタディーツアーや研修旅行の問い合わせが急増しています。フルンボイル草原や三亜海浜リゾートなど、草原、海辺、テーマパークが人気の選択肢となっています。需要に応えるため、各地の景勝地では開館時間を延長しています。西安碑林博物館では「石彫マスタークラス」、秦始皇帝陵博物館では「デジタル兵馬俑」のインタラクティブ展示が始まりました。

海外旅行は力強い回復の勢いを見せています。Ctripプラットフォームでのビザ発給件数は前年比2桁増加し、3年ぶりの高水準に達しました。ヨーロッパのシェンゲン協定圏の人気も回復し、イタリアやノルウェーなどの国へのビザ発給件数は80%以上増加しました。中国南方航空、中国東方航空をはじめとする航空会社は、広州-タシケント線や西安-イスタンブール線などの新規路線を開設しました。国際線の増加は、海外旅行の予約を牽引しています。Tuniuのデータによると、ヨーロッパとオーストラリアへの長距離旅行商品の予約は前年比で50%以上増加し、短距離の団体旅行の問い合わせもピークを迎えています。